Airbnbでヨーロッパを半周した話
さて、半年に一回ぐらい更新しているこのヨーロッパ本屋放浪記シリーズ。初回は本屋、2回目は雑誌、3回目はプロダクトについて書きました。今回でようやく最終回!最後はWYPデンマーク取材〜ヨーロッパ本屋放浪記に使っていた宿泊予約サイトAirbnb(エアビーアンドビー)について書きたいと思います。 Airbnbとはなんなのか。
最近では日本でもだいぶ話題になっているようで、もはや毎週のようにAirbnbに関するニュースをYahooニュースで見ます。TVなどでも特集されているようなので知っている方も多いと思います。 Airbnbは簡単に言うと「一般の人の家に有料で泊まれるサービス」です。少なくとも、昨年夏に私がヨーロッパに行くときには、日本ではあまり知られていませんでした。 私自身Airbnbを一番最初に知ったのは、WYPのデンマーク取材(次号、未だ制作中です…)の際に「宿担当」だった鈴木君が、「宿はAirbnbで予約しといたから」と言ってきたことでした。 当時からカウチサーフィン(無料で一般の人のリビングなどに泊めてもらうサービス)は知っていたので、Airbnbの話を聞いて「そうか、カウチサーフィンの有料版か」程度に思っていたんですが、実際に利用してみて驚きました。 Airbnbは「旅行の革命」だと思います。 これまでの「旅行」の概念が冗談抜きで覆りました。Airbnbを知ってから、今回の題材となるヨーロッパはもちろん、日本でも旅行をしましたが、「ホテルではなくまずAirbnb」でその地域を調べるようになりました。Airbnbで探す→なければホテルorゲストハウスという感じです。 何が革命なのか。私は今回ヨーロッパに行くまで、アジアを数カ国だけ旅行したことがありましたが、旅行とは、「宿(ホテル)を安全地帯にして、そこから観光地に行って帰ってくるもの」でした。 基本的には宿(ホテル)には、世界共通で同じような使用人がいて、ベッドがあり、シャワーがあり、朝食があり、そこは良い意味で通常、または通常以上の生活ができる究極のリラックススペースであり、悪い意味ではなんの発見もありませんでした。そして、それは大抵観光しやすいように観光地のど真ん中にあります。(もちろん友達の家やゲストハウスなどを利用するときは違いますが。) それが、Airbnbを利用することによって、まず「現地の普通の家に住める」ことができます(「泊まる」ではない)。そして「現地の普通の人」と知り合えます。場合によっては、一緒に食事をしたり、街を案内をしたりしてもらえます。 Airbnbがうたっている言葉を借りれば「暮らすように旅する」ことができるんです。 Airbnbを使うことにより、観光地から宿に至るまでずっと非日常を味わえるのです。 もうここまででほとんど魅力は話しましたが、さらに詳しく話すと次のような魅力があります。 Airbnbの魅力その1:いつも眺めて終わりになっていた、あの建物に住める
一番最初に泊まった家というのが、コペンハーゲンの市街地から少しだけ歩いたところにあるマンション、「3DKを貸切」というものでした。 まず感動したのが、これまで海外に行ったときに、外から建物を眺めて、「あー、この中どうなってるんだろう。どんな生活してるんだろう」と思っていた中に実際に入り込めること! 特にコペンハーゲンは、マンション自体が芸術の域。 素晴らしい建物が続く中で、そのうちの一室に普通に入って、生活できるんだから、ワクワクします。 初めて携帯電話を触ったとき、mixiがはじまったとき以来の、「こんな体験できるんだ!」という感動がありました。 Airbnbの魅力その2:ゲストハウスよりも質が高く、ホテルよりも安く泊まれる
Airbnbはどのぐらいの値段か?
探していた条件は大体以下のとおり。
「個室」でなく「リビングのソファー」などにすればもっと安くいけます。また、Airbnbでなく、「ゲストハウスのドミトリー」にしても、もっと費用的には安くいけると思います。ただ、ゲストハウスでも個室であれば7000円以上することが多いですし、それに比べれば安いと思います。イメージ的には以下のような感じです。 ********************************************* 3000〜5000円 ゲストハウス(ドミトリー) *********************************************
Airbnbの魅力その3:集団での旅行の新しいスタイル
これまでは海外旅行といえばホテルかゲストハウスしか選択肢がなかったため、3人以上の集団で旅行する場合に、ホテルで数部屋分予約するか、ドミトリーなので他のお客さんと混ざるかしかありませんでした。 ところが、Airbnbなら「一棟貸切」などもたくさんあるため、集団でも気にせず泊まることができます。しかも、値段も大人数で割るので安くなります。 もちろん一人旅やカップルでの利用もおすすめですが、集団で旅行したときの新しい選択肢となり得ると思います。(たとえ日本だったとしても、一軒家貸切というのはそれだけでワクワクする)
Airbnbの魅力その4:現地のスーパーに行って、現地の食材で料理する楽しみ
海外旅行に行くと外食したり、ホテルで食べたりするのが当たり前。 ところがAirbnbになるとご飯は付いてきません。(場合によってはホストと一緒に食べるというときもありますが) ホテルなら必然的に外食することになりますが、Airbnbの場合大抵キッチンや調味料も自由に使える場合が多いです。 そのため、海外のスーパーに行って、自分たちで自炊する、という選択肢が増えることになります。 海外のスーパーで、英語表記もないなんだかよく分からないものをドキドキしながら買ったり、普通に旅行してたら気づけないようなことに気づけます。たとえばデンマークで言えば、物価が高いといっても果物は意外と安かったりとか、オニオンスープを作ってみたら信じられないほど美味しいものができたりとか(玉ねぎが絶品だったと思われる)いうこと。 Airbnbの魅力その5:そもそも宿泊先の選択肢が増える
これまではagodaなどでホテルを検索して、莫大なレビューをなんとなく参考にしながら、良いか悪いか分からないところを予約したりしていました。 人気のあるところは埋まっていたりして、「仕方なし」で予約することもありました。 それがAirbnbを使うと、選択肢が莫大に増えます。 とくにヨーロッパでは、大抵の主要都市で数百の物件が登録されています。 値段や条件(個室か、洗濯・乾燥機の有無など)によるソートも簡単にできるようになっていて、たとえば「今すぐ予約」という条件で絞れば、前日、当日予約が可能な物件もすぐにわかります 今回私は、スケジュールに縛られたくなかったので、基本2〜3日前に予約していました。それでもAirbnbで満足する物件が見つからなかったのはブリュッセルの一度だけ。(そのときはゲストハウスに宿泊しました。) レビューを参考にすれば失敗はほぼありません。もし仮にレビューがない家だったり、一つでも気になるレビューがあればそこに泊らなければいいですし、それでも心配であればスーパーホストと言われる人たちのところに限定すればまず嫌な思いをすることはないでしょう。 ちなみに私が十数軒泊まったうち、「これはちょっと失敗したな」というのは2軒だけ。1軒は、ルールがたくさん多すぎるところ。家の至るところに注意紙が貼ってあって(「水が飛んだら拭いてください」など)なんだか落ち着かなかったところ。もう一つは蚊が出すぎて夜眠れなかったところ。(朝になって、付けてくれていたはずの蚊取り線香が切れていたことがわかりましたが) それ以外は特段問題なく過ごすことができました。 一番良かったところは、パリの一軒で、50代ぐらいの小学校の先生をやっているというホストがステーキを用意してくれていて、フランス産のワインとチーズを飲みながらベランダで一緒にご飯を食べたこと。旅の中でも一際思い出深い出来事となりました。 みなさんも是非、旅行の選択肢にAirbnbを加えてみては? ここからの登録で2500円オフになります。
また、真鶴でホストとして部屋も貸し出してますので、良かったら泊まりにきてください!ヨーロッパの話はもちろん、Airbnbについてもお話することができます。 以上、ヨーロッパ本屋放浪記最終回でした。 |